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出版物・研究成果等

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証券経済研究 第113号(2021年3月)

社債市場の活性化に向けた取組み

徳島勝幸(ニッセイ基礎研究所金融研究部研究理事年金研究部長)

〔要 旨〕
 社債市場の活性化は,必ずしも当初の課題認識や問題設定が的確ではなかったものの,来るべき金融環境やマネーフローの変化を考えると,将来に向けて備えておくべきものである。発行市場と流通市場とのどちらにも,様々な局面で多くの課題が存置されており,関係者の利害や金融政策も絡まっているために,必ずしも容易に解きほぐすことが可能な状況にはない。
 それでも,これまでの取組みによって,社債流通市場においては,公社債店頭売買参考統計値の精緻化や取引情報の公表といった進展が見られており,取引の透明性向上が図られている。また,社債管理の新たな取組みとしては,会社法改正によって社債管理補助者制度が新設されており,制度施行によって活用されるかどうかを確認したい。これらの社債関連の諸制度の見直しとともに,引受証券会社や発行体だけでなく,社債を購入する投資家そのものの姿勢変化を促すことも有用であろう。それは,長期的な視点に基づいた国民全般のリスクに対する理解や金融リテラシーの向上によってしか実現できないものかもしれない。
 社債市場の活性化は,向かうべき将来の方向を見失わず,時間を掛けながら,ゆっくり着実に進めて行くことが望ましいだろう。

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