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第34号(2001年11月) アメリカ型企業ガバナンスの諸側面

アメリカ型経済システムと年金制度

安宅川佳之(日本福祉大学教授)

〔要 旨〕

 資本主義経済の発展段階とコンドラチエフの長期波動を追って,社会保障制度に関する諸事象を振り返って見ると,3つの法則,
 (1)4つの発展段階ごとに,社会保障思想が対応していること,
 (2)社会保障思想は資本主義社会の諸関係が変化するのに先だって動くこと
 (3)社会保障制度の盛衰はコンドラチエフの長期波動との関連性が強いこと,
 を指摘できる。
 80年代,内需拡大努力を求められた日本はケインズ・ベヴァレッジ型の社会保障思想から脱出する時期を失った。特に,高齢化の進行が予想されるにも拘らず,公的年金制度を賦課方式で運営し続けたことが,年金財政の悪化を招き,老後あるいは次世代の経済生活に対する不安を掻き立てている。
 「フェアネス」をキーワードとし,積立方式に回帰して「財政的規律」を重視する年金制度の構築こそが,「競争原理」を軸に経済効率の向上を目指す『グローバル市場型の経済システム』に対応するものであろう。

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