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第44号(2003年12月)

CDOの現状

福田徹(当研究所主任研究員)

〔要 旨〕

 CDO(Collateralized Debt Obligations)は,証券化商品の一つであり,貸付債権,債券のポートフォリオ,及びクレジット・リスクを担保資産として発行した証券と定義される。機能的には,銀行の融資業務をアンバンドリングし,市場化するための役割の一端を担っていると考えられる。当初は,国内外において90年代半ば以降,BIS規制を満たすために銀行がバランス・シートの圧縮に利用したことで市場の成長が始まった。そして,現在においては,中小企業金融などの様々なニーズを満たすべく拡大が続いている。
 しかしながら,CDOのスキームは,完全であると言い難い。問題点として,情報の非対称性が存在する中で,通 常の貸借取引をCDOのスキームに置き換えたために増加した関係者間で生じる新たな利害に由来するもの,契約の不完全性によるもの,倒産リスクの評価に係わる問題に起因するものなどが挙げられよう。
 ただ,市場関係者が多くの工夫を行っていることもあり,それら問題点が生じせしめる悪影響は,かなり緩和されていると言えるだろう。但し,情報開示等,実現が比較的容易なものに関しては,実行に移すべきであると考える。

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