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第109号(2020年3月) 株式市場研究会特集号(上)

ロボアドバイザー規制の構築に向けた新たな視座

木村真生子(筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授)

〔要 旨〕

 ロボアドバイザーと呼ばれる自動取引システムが新たな資産運用サービスとして注目を集めている。ロボアドバイザーは,デジタルネイティブであるミレニアル世代を中心に利用が進むことが期待されていたが,海外ではこの世代の利用が伸び悩んでおり,「人」による助言のニーズが高まってきている。また,ロボアドバイザーの利用者は,ロボアドバイザーを利用していない者に比べてリスク選好度が高いという結果も出ている。これらの調査結果は,ロボアドバイザーに潜む構造的な問題に加え,利用者の金融リテラシーの問題が大きく関わっていることを推測させる。しかしながら,社会保障制度の基盤が弱体化している中で,個人投資家の意識を「貯蓄から資産形成」へと振り向けるためには,既存の法規制にとどまらず,より効果的な規制の下で,ロボアドバイザー・サービスを持続的に発展させていくことが望ましいと考えられる。
 本稿は,ロボアドバイザーについて法的な解釈指針を公表している米国やオーストラリア,カナダの法規制の考え方を参考に,ロボアドバイザーをめぐる法的な問題の所在を明らかにし,ロボアドバイザー・サービス提供業者の負うべき義務について論じる。そして,人と機械によるハイブリッド型のロボアドバイザーを推奨するカナダの取組みについて紹介する。

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