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第96号(2016年12月)

日経平均株価のトレンドとオプション評価
—Markov Switching EGARCHモデルによる分析—

里吉清隆(東洋大学准教授)
三井秀俊(日本大学教授)

〔要 旨〕

 本論文では,Markov Switchingモデルとそれを拡張したMarkov Switching EGARCHモデルを用いて日経平均株価について分析を行い,さらに,これらのモデルが日経225オプション価格の評価に関してどの程度有効であるかを検証している。一般にMarkov Switchingモデルによる資産価格の分析では,収益率の平均とボラティリティは同時にスイッチングを起こすと仮定することが多いが,本論文ではそれぞれ独立に変化するモデルや,片方のみが変化するモデルを提案して,モデルの比較を行った。実証分析の結果,日経平均株価の価格トレンドは,平均のみがスイッチングを起こすMarkov Switching EGARCHモデルによって識別できることが明らかになった。また,コール・オプション価格に関する分析では,Markov SwitchingモデルよりもMarkov Switching EGARCHモデルのパフォーマンスが全体として高く,スイッチングはボラティリティに関しては重要であるが,平均のスイッチングは特に重要ではないことが示された。

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