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証券経済研究 第88号(2014年12月)

クラウドファンディングと地域再生

松尾順介(桃山学院大学教授・当研究所客員研究員)

〔要 旨〕
 近年,世界的にクラウドファンディングが注目されている。
 我が国では,2013年6月に閣議決定された,政府の日本再興戦略を受けて,金融審議会が資金調達の多様化および地域のリソースの活用のための方策として,クラウドファンディング等を通じた資金調達の枠組みについて検討を行い,さらに第二種金融商品取引業協会も「投資型クラウド・ファンディングに関する検討会合」を設置し検討を行っている。
 他方,現政権下でも,地方創生関連法案が審議され,地域活性化・再生は,重要な課題と位置づけられているが,かねてより内閣官房地域活性化統合事務局によって「ふるさと投資プラットフォーム推進協議会」が設置され,一般から小口の投資資金をファンド形式で調達し,地域活性化を促すという試みを支援する取組が進められている。
 本稿では,クラウドファンディングの類型を確認した上で,日本での現状を概観するとともに,世界規模でのクラウドファンディングの市場規模と最近の動向を検討する。その上で,地域再生におけるクラウドファンディングの役割を考察する。さらに,今後クラウドファンディングが拡大するためには,規制の役割が重要な課題となることを踏まえ,規制のあり方について検討を加える。
 特に,地域再生という観点では,地域の小規模な事業者の活性化・再生が重要な課題であり,そこではクラウドファンディングが重要な役割を果たし得ることを示唆した。
 ただし,今後のクラウドファンディングの成長にとって,規制のあり方をどのように設計するかは,きわめて重要である。過剰な規制が採用されると,このようなスキームはコスト面で成り立たなくなる反面,過小な規制状況では,不正の横行が懸念される。適切な規制をどのように設計するかは,今後のクラウドファンディングの成長にとって不可欠な課題である。

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