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証券経済研究 第65号(2009年3月)

社債等登録法から社債,株式等の振替に関する法律へ

小林和子(当研究所研究員)

〔要 旨〕
 第2次世界大戦中の1942年に戦時資金調達への協力のために制定された社債等登録法が廃止されたのは,昨2008年1月,実に65年もの命脈を保った。社債等の登録制度とは戦時政策への協力を商法の債券発行原則に対する特例として債券不発行の登録制度を制定し,「甘味料」として臨時租税特別措置(所得税の減免,後に改正で指定金融機関には免除)を付したものである。戦後の1946年に臨時租税措置法は廃止されたが,同時に戦後の租税特別措置法が指定金融機関の登録債保有について免税を引継ぎ,これが59年まで存在した。59年には同法改正で免税は消滅したが,指定金融機関の登録債所有に対する「源泉徴収不適用」という優遇が新設された。これにより,流通抑制型戦時法制がそのまま平時法制として延命し,発展した流通市場を前提とした振替法制が現実化するまで異様に長い期間を要することになった。大金融機関の政策協力を組み込んだ戦後の金融システムの底辺部分に登録制度がビルトインされたことは,長期にわたって日本の債券市場の発展を制約するものとなったのである。

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