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証券経済研究 第64号(2008年12月)

国債流通市場における外国人投資家

代田純(駒澤大学教授・当研究所客員研究員)
勝田佳裕(駒澤大学非常勤講師)

〔要 旨〕
 日本の国債保有や国債売買において,外国人投資家のシェアは低いとされてきた。2008年現在で,こうした状況が根本的に変化したわけではないが,近年国債流通市場において外国人投資家のシェアが漸次的にせよ上昇している。特に2007年には,株価が低下する局面において,株式を売り越し,国債を買い越す投資行動が外国人投資家によってとられた。外国人投資家の国債買い越しを年限別に見ると,政府短期証券が中心になっている。外国人投資家の政府短期証券売買は,回帰分析の結果として,為替レートとの間に高い相関性が見られた。また外国人投資家の国債売買回転率は,市場平均よりも高いことが確認された。これは債券裁定取引等の影響もあると見られる。現先市場でも外国人投資家は高いシェアを有しており,今後国債流通市場で外国人投資家は中長期的にはプレゼンスを高めるであろう。

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