トップ  >>  出版物・研究成果等 >> 証券経済研究 2006年度 >> 第53号(2006年3月)

出版物・研究成果等

当研究所の出版物の購入を希望される方は、「刊行物購入について」をご覧下さい。

証券経済研究 第53号(2006年3月)

英国における投資勧誘販売上の顧客区分(上)

青木浩子(千葉大学大学院教授)

〔要 旨〕
 本稿は,認可業者の顧客の保護に段階を設けることを目的とする英国規制(英国金融サービス機構FSAによる行為規制COBを中心に,その上位にある投資勧誘財務省令FPOおよび金融サービス市場法FSMAならびに欧州投資サービス指令にも触れる)を概観するものである。
 第一部では,現行規則成立までの情報,とくに銀行系のプロアマ二分法と証券系の自主規則を踏まえた三分法(市場相手方と以外の顧客とを二分し,後者を一般顧客とエキスパート顧客とに分類する)とがあったこと,FSAはそれらを踏まえて2001年11月末のいわゆるN2を期限として包括的なCOB規定を制定したことを紹介する。顧客区分に関する協議書CP43は,証券系のルールを踏襲しているが,自主規則時代には明らかでなかったクラス移動要件や複数関与者の場合の規制について提案し,大方において採用された。(以下 次号)
 第二部では,現行英国規則における顧客区分の具体的内容を述べている。その内容は,クラス区分の際の限界的な事例,各クラスに与えられるCOB上の保護(逆にいえば,COBのどの規制の適用が免除されるか),クラス移動する場合の要件および効果,に大別できる。
 第三部では,各論的問題および補論(英国規制,欧州指令,ならびに米国適格機関投資家制度の比較。英国FSA規則関連の規制根拠)を述べる。

お探しの出版物が見つからない場合は「出版物検索」ページでキーワードを入力してお探しください。