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出版物・研究成果等

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証券経済研究 第53号(2006年3月)

銀行の投信窓販にみる投資家行動―地銀のアンケート調査からの示唆―

丸淳子(武蔵大学教授・当所客員研究員)
松澤孝紀(武蔵大学非常勤講師)
松本勇樹(武蔵大学非常勤講師)

〔要 旨〕
 わが国の投資家はリスク資産の保有率が欧米に比して非常に低い。この高いリスク回避度は株価変動によって多少循環的に変化するが,水準はほぼ不変であった。日本の金融システムを大きく変える金融ビッグバンによって,個人投資家は自己責任で資産運用を行うことを要求されている。リスクを負担しなければ経済成長を望めず,他方,リスクを負担しなければ資産増加は期待できない。
 個人投資家のリスク回避度はどのような条件のもとで変化するのであろうか。リスク資産である投資信託が預金を保有している銀行の窓口で販売されるようになって,これまでリスク資産を保有していない層の投資信託購入が急速に拡大している。地方銀行の投信窓口販売に関するアンケート調査から,投資家の知識・情報不足がリスク回避度に影響していると考えられる。さまざまな投資教育の向上により,所得格差よりさらに問題である資産格差の是正が急がれよう。

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