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証券経済研究 第52号(2005年12月)

アジアにおける多国籍金融サービス機関

磯谷玲(宇都宮大学教授・当所客員研究員)

〔要 旨〕
 本稿では1990年代後半以降のアジア地域における多国籍金融サービス機関の展開を銀行と証券に限定して分析した。
 銀行業においてはラテンアメリカや中東欧との比較を通じてアジア地域における展開の特徴を明らかにした。アジア地域への直接投資は,この2地域と比較すると相対的に小規模である。この要因としては,他地域と比較した場合の,規制の強さ,危機の深刻度の相違があげられる。他方外国銀行による国内向け貸付(local claims)の大きさは他2地域と比較して大きい。この要因としては,従来の貸付残高の大きさ,国内資金需要の強さ等があげられる。
 証券分野においては,香港市場をとりあげ,現在の香港市場が発行体としては中国企業のパフォーマンスに依拠し,投資家としては海外部門に依拠していることを分析した。中国企業の資金調達が資金の流れからみれば,迂回的である理由は,同国における外国金融機関への規制に原因がある。しかし,現在中国はこの面での規制緩和を進めている。これに伴い外国金融機関が様々な形態で中国への進出を進めている。

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