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出版物・研究成果等

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証券経済研究 第50号(2005年6月)

ユーロ圏誕生後のフランス銀行セクターの変容
―新たな銀行グループの形成とその展望―


中川辰洋(青山学院大学教授)

〔要 旨〕
 1990年代とくにユーロ圏誕生後,(1)フランスの銀行セクターでは,銀行間の合併・買収といった手段をつうじて整理・統合が進み,この国の銀行市場の特徴であったオーバーバンキングに一定の改善が認められる,(2)そのなかから,主力商業銀行および各種協同組合銀行を中心とした新たな銀行グループが形成されつつある,(3)なかでも協同組合銀行は規模拡大だけでなく,商業銀行など異業種金融機関との融合の利益(シナジー)ないし総合銀行化を追求し,その結果,商業銀行や協同組合銀行といった異業種間の垣根が希薄化し,各銀行グループ間の競争はしだいに激しくなりつつある,(4)今後,国内規制のさらなる見直し,EUの金融サービス行動計画や新BISの施行などとあいまって,国内外のライバルとの競争がいっそいう熾烈化し,銀行グループ間の合併や買収によってより巨大な銀行グループ―いわゆるナショナル・チャンピオンの誕生が予想される。

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