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出版物・研究成果等

証券経済研究 第14号(1998年7月)

シンガポールの証券市場の歴史

内田ふじ子(東京研究所主任研究員)

〔要 旨〕
 1980年代後半から目覚ましい経済成長を遂げ,世界の成長センターと言われてきた東アジア諸国が,通 貨・金融危機に陥って1年が過ぎようとしている。IMFなどの緊急支援を仰ぐなどいまだ深刻な状況に混乱している国もある中,シンガポールの通 貨への影響は比較的軽微である。財政が黒字で,十分な外貨準備の蓄積(経常収支は88年から恒常的に黒字)があるなど良好なファンダメンタルズがその要因として指摘されている。シンガポール政府は,建国当初から天然資源に恵まれない狭隘な国土に国家としての存立の危機感をもち,生き残りを賭けて様々な施策を行ってきた。長年にわたる堅実な財政金融政策が今回の危機の同国への連鎖を小さなものとしたといえよう。
 本論文では,シンガポールの証券市場の形成,発展の過程をみていく。

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