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証券経済研究 第104号(2018年12月)

日本の株式市場におけるIdiosyncratic Volatility アノマリーに関する考察

高田裕(三井住友トラスト基礎研究所・副主任研究員)

〔要 旨〕
 日本の株式市場のデータを用いて,Idiosyncratic Volatility Anomalyに関する実証分析を行った。Ang, Hodrick, Xiang, and Zhang[2006]は,FF-3 Modelによって説明できない残差の標準偏差をIdiosyncratic Volatilityとして,米国の株式式場において,Idiosyncratic Volatilityが高い株式は平均的に次月の株価リターンが低いことを示した。これは,伝統的な資産価格理論と矛盾する結果であり,Idiosyncratic Volatility Anomalyと呼ばれる。本稿では,5分位ポートフォリオ分析により,日本の株式市場においてもIdiosyncratic Volatility Anomalyが起きていることを示した。加えて,本稿では,Idiosyncratic Volatility Anomalyが起こっている場合の特徴として,Idiosyncratic Volatilityの高低と企業業績のサプライズが関係していることを示した。5分位ポートフォリオ分析の結果,Idiosyncratic Volatilityが平均的に高いポートフォリオにおいて,企業業績のサプライズが有意に低くなることを確認した。

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