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証券経済研究 第111号(2020年9月)

少額投資非課税制度(NISA)の計量経済学分析
〜多年度アンケート調査による意見・行動の実証分析〜


大野裕之(東洋大学経済学部教授)
林田実(北九州市立大学経済学部教授)
安岡匡也(関西学院大学経済学部教授)

〔要 旨〕
 2014年1月導入の少額投資非課税制度(NISA)は,さまざまな欠点や不足点が指摘されており,それを反映してか,伸び悩んでいる。そこで,大野・林田・安岡[2019]は,『個人投資家の証券投資に関する意識調査』2014年版の個票データで,投資家のNISAに関する意見形成・投資行動の決定要因を探った。しかし,同研究は制度導入直後のデータを用いているため,制度の理解が不十分であった可能性もある。そこで本稿は,制度導入後3年分のデータをプールして同様の分析を行い,結果を2014年データの結果と比較した。
 その結果,申し込みの有無については,2014年と同様の傾向が確認された一方,定数項トレンドはどの選択肢にも有意な影響を示し,時間とともに制度の理解や意見形成が進んだことを示した。利用目的に関しても,NISAは子供のためよりは,自分たちの老後のために利用されている傾向が,あらためて示された。口座開設後,実際に商品を購入するかは,2014年の分析とは異なり,多くの変数が有意な影響を示した。NISAを申し込まない理由,NISAの改善点については,定数項トレンドが各回答選択肢によく反応しており,一定の収斂があることが分かる。「非課税投資額が小さい」ことを,NISAを申込まない理由とする確率は,金融総資産の増加および株式保有で上昇していることは,富裕層投資家をNISAに取り込む意味では興味深い結果といえる。

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